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蛙の末裔の妄創手帖

ポリシーは「ものに優しく」。
人畜無害で善良な変質者を目指します。
って、なにそれ?

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2024/04/29(Mon)19:28

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さわやか砥石

2014/08/08(Fri)23:43

 突然、かつ今更な話ですが、オフィスチェアにおけるドイツメーカーの雄(@日本)、Wilkhahnの製品群からSolisが無くなってしまったようです。

 ウィルクハーンジャパンのサイトに見当たらなかったので問い合わせてみたところ、2014年1月をもってドイツ本国でのカタログ掲載が終了、日本においても2014年限りで販売終了になるとのことでした。ちなみに、Wilkhahnの他の椅子、ON、Neos、Modus、FS-Lineは存命です。



 いやー、しかしSolisディスコンですか。長年日本国内でWilkhahnブランドの知名度を支えた椅子でしょうし、無駄の無いデザイン(いわゆる「しゅっとした」というやつ)で、高級オフィスチェアの方向性の一つを提示してくれていたと思うのですが……残念です。

 正直言って、ネット上での知名度や話題性から、SolisよりもNeosが先に消えるんじゃないかと予想していたのですが、Neosはしれっと生き残りましたね。そして何より、1994年発売1994年発表のModusと1981年発売1980年発表のFS-Lineより先にSolisを切ったというのが圧巻です。恐るべきはWilkhahnの製品寿命(と開発期間)の長さよ。
※後日調べなおしたところ、発売の年がはっきりしませんでした。そのため年号を発表の年に訂正しました。(9/9追記)
 
 
 まぁModusとFS-Lineは固定ファンが付いているから良いとして、これからのWilkhahnはONとNeos(とModus)を売り込んでいく流れになりそうですが、それはそれで心配なマーケティング姿勢ではあります。というのも、従来のWilkhahnのラインナップにおいて最も調整機能が多かったのがSolisだったからです(※)。
※調整機能が多いというより、細かく調整できるという方が適切ですね。申し訳ありません。(8/9追記)

 例えば、リクライニングの角度固定機能に着目すれば、Neosはわずか3段階、ModusとFS-Line、そして最新作のONに至ってはアップライト姿勢でしか固定できません。対してSolisは11段階です。この持ち駒を捨ててしまったのは素人目には痛いように見えるのですが、おそらく別の考え方があるのでしょう。


 ちなみに、ONは調整機能の多さよりも3次元的に体の動きについてくる機構(Wilkhahn曰くの「トリメンション」という機構)を売りにしているので、固定機能に優れたSolisとは方向性が真逆だというものでもあります。
 と言いますか、Solisが消えた現行のラインナップは、リクライニングを実質的にロックせずに、使用者の微妙な体の動きを促そうという考え方で一貫しているように見えますね。

”この問題を解決するため、ウィルクハーンが提唱したのが"dynamic sitting"です。”
ウィルクハーンジャパンWEBサイト、FS-Lineのページより引用)

 この謳い文句は1981年に世に出たFS-Lineのものですが、これを見る限りでは、Wilkhahnは30年前に抱いた大志に回帰したと言えそうです。

 幸い、最近の座りの科学では、姿勢を長時間固定してしまうのが特に体に悪い、という考え方が主流になりつつあるようですので、Wilkhahnとしては「時代が俺に追いついた」という感覚なのかもしれません。

 なお、Wilkhahn製品は所有した経験がありませんが、試座での印象やデザイン(=設計)哲学についてはとても好ましく思っています。個人的に応援しているメーカーですので、今後も注目していきたいと思います。


 これでSolisの後継機種が出たりしたら胸熱な展開なんだけどなぁ。

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No.558|オフィスチェア的変態Comment(0)Trackback

論文、ミッフィー、USACOちゃん

2013/02/20(Wed)01:51

 今日は研究室に、大学の安全管理センターの方と産業医さんがいらっしゃいました。こうやってしばしば、(半)抜き打ちでチェックをしているみたいですね。もちろん研究環境の優良な私たちの研究室はほぼ問題なく終了しました。
 で、その方々が学生室の椅子を見て一言。
「椅子もいいしね」

 よし!
 まぁ私の息のかかった椅子は研究室の半分くらいですが、あえて中古市場から椅子を選んだ甲斐がありましたね。きっとその椅子、内田洋行のネクスが、ハイバック・稼働肘つき・アジャストシンクロの最上位モデルで物々しかったせいでしょう。
 大学に居れば日々さまざまな研究室の椅子を見る機会がありますが、学生用にこのクラスの椅子を配している研究室にはまだお目にかかったことがありません。良くてオカムラのアドフィット(ローバック・肘なし)といったところです。……あ、使ったことあるのでことわっておきますが、もちろんアドフィットも良い椅子ですよ。占有面積が小さい割にリクライニング角度は大きいですし(20度。これはネクスの17度を上回ります)、背もたれが折れ曲がってさらに大きく反れるギミックも有効ですし。あえて注文をつけるなら、座面が薄い割に柔らかすぎるように思うことと、背もたれ形状が人を選ぶことですかね。正直、私はちょっと背中が合いません。

 ちなみに私ら学生が座っている椅子は、ネクスのほかにはイトーキのアペーラ(ローバック・肘なし)とバーテブラ(肘なし・”入力作業用”)、オカムラのヴィラージュVC1(肘なし)、コクヨ(メーカーはKloeber)のカノス(ローバック・肘なし)です。まぁ、まったくどうでもいい情報ですが。

No.500|オフィスチェア的変態Comment(0)Trackback

すきまゲージ純情派

2012/05/19(Sat)23:12

 せっかくなので趣味のオフィスチェア関連エントリーをまとめようとしたんですが、ちょっとカテゴリーの命名をミスった気がします。ちょっと探しただけでは編集機能が見当たらなかったのでとりあえずこれで。そういえばこの日記で変態変態と連呼したことは過去あまりなかった気がしますね。

 今日の夕方オフィスチェアのショールーム兼販売店「WORKAHOLIC」に行って目の保養をしてきたのですが、その際店員さん(このお店ではチェアコンシェルジュとお呼びするんですね)から気になる話を伺いました。
 なんでも、スイスの椅子メーカーgiroflexと日本の東栄スチール工業との提携が解散の予定であるとか。東栄スチール工業は25年以上giroflexと提携を続け、組立や最終調整も行ってきた企業で、日本における技術的な窓口だったわけですが、こことの契約が無くなるらしいのです。教えていただいた情報では後釜となる企業がまだ見つかっていないらしく、今後giroflex製品の入手性が変わる可能性があるとか。

 giroflexの椅子は他の欧米メーカーにくらべてコンパクトであったりスリムであったりするものが多く、欧米人に比べて小柄な日本人にも合いやすいと思われるだけに、その販売・サポートのチャネルが細くなることが憂慮されます。私自身もgiroflex64ユーザー(例によって中古品ですが)なもので、他人事じゃないんですよね。
 注意深く見ていきたいところです。

2013/5/12 今更ですが追記
 日本の大手事務機器メーカー,PLUSがgiroflex製品のライセンス生産を始めたそうです.
 さらに,4/21からはgiroflex353を新たに国内に展開していますし,giroflexファンにとっては朗報続きですね.

No.457|オフィスチェア的変態Comment(0)Trackback

趣味かよ

2011/11/07(Mon)01:22

 徹夜明けの土曜日、母校の文化祭に行ってきました。年に2回以上行っているせいか、一向に懐かしくなりませんね。まあ、ブラザーが現役、というのもありますが。
 生物部の展示、ロボコンの展示ともに良い感じにお客さんを捕まえて説明できているようでしたので、良かったと思います。実演や操縦体験が出来なかったのは残念ですが、日程上仕方ないですね。

 実家にも寄って、先日送りつけたオフィスチェアについて説明をしてきました。てっきりテレビの有る部屋(実家は居間とは別の部屋にテレビを置いています)で使うと思っていたのですが、帰ってみたら居間の食卓の脇に鎮座していました。まあそこで使っても良いですけどさ。
 ちなみに、送りつけたのはAmicus task(Teknion製)の中古品。私が自室で使っているのと同じ椅子ですが、実家に送ったのは最近の型です。よくよく座ってみると、自室の物とはリクライニング時の背もたれと座面の角度変化の比率が違いました。全体的に新しい方が良くなっていますね。素晴らしい。

 それにしても、実家にイケメンなオフィスチェアが置かれたのは良かった。うん。 

No.419|オフィスチェア的変態Comment(0)Trackback

ゆらりオフィスチェアの旅

2011/05/22(Sun)00:56

 先月、研究室用のオフィスチェアを選ぶという貴重な体験をしました。結局中古の椅子を購入したのですが、それには直前に教授室のロッカーを中古で探し当てていたことが大きかったですね。教授からも「中古で良いのがあれば」という言質を頂戴し、身を入れて選ぶ事が出来ました。

 選定基準は主に以下の8点としました。製品仕様と中古品ならではの事情が混在していますが、それは仕方のない事です。
(1)日本人が座って妥当と言える高さまで座面を下げることが可能
(2)シンクロロッキングかつ任意姿勢での固定が可能
(3)座面奥行きの調節が可能
(4)非メッシュ
(5)目立つ汚れ、傷は無い
(6)大手メーカー品
(7)欲しい脚数が揃う
(8)予算内
 
 思い出しながら書いたら、なんだか優先順位と逆な感じになってしまいました。個人的にこだわりたかったのは前半の4条件で、これがほぼ製品仕様に関する条件に相当するかと思います。もっとも、(1)は普通の国内メーカーであれば満たすはずですが。
 非メッシュを条件としたのは、耐久性を重視したためでした。研究室の椅子には学生が座るので、ジーンズやチノパン、それにキーホルダーなんかがこすれる事も多く、メッシュ張りではほつれが広がりやすいと考えられます。極端な場合にはほつれから裂けることもあるでしょう。それに比べると、ウレタンに布張りの普通のタイプなら、丈夫な布が選ばれていることもあって多少ほつれても裂けはしません。まぁメッシュチェアのある研究室自体をあまり聞きませんが、ガサツな使い方をされがちな研究室椅子には、結構重要なことじゃないかと思っています。
 また、座面奥行き調節ですが、これは上手く背もたれを使うために必要な機能だと考えています。特に、クッションの硬度を部分的に変えたり、クッション下のシェルをたわませてフィット感を増している椅子では、尻が座面の正しい位置に来ないと快適に座れません。尻の位置が座面で決まるということは、良い具合にフィットする位置に背もたれがあるとは限らないわけで、そこに座面の奥行き方向の調節機能の必要性が生じます。って、この理屈には経験的な主観もかなり混じっていますけどね。

 そんなわけで、納入されたのは内田洋行のNEXでした。リクライニングの任意位置固定が出来るアジャストシンクロタイプのハイバックで、可動肘付き。実は、個人的には同じ内田洋行のルディオの方が好きだったんですが(短時間ですが座り比べたことがあります)、こちらは数が揃わず断念したのでした。とはいえ、NEXの方が設計が古いだけあって頑丈そうなので、耐久性重視の観点からは却ってこれで良かったんじゃないかとも思えます。そうそう、可動肘のでかさはNEXならではですしね。


 それと、NEXを研究室に置いた結果で面白かったのが、助教さんが自身のアーロンチェアを見直したこと。おもむろに座ってリクライニングしたかと思うと、「そこそこ良い椅子だけど俺の椅子の方が良いな」なんておっしゃっていました。
 どちらかというとノリでアーロンチェアを買い、「いまいち」と公言なさっていた方でしたから、これを機にアーロンチェアと良い関係を築いてほしいと思う次第です。

No.386|オフィスチェア的変態Comment(0)Trackback