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蛙の末裔の妄創手帖

ポリシーは「ものに優しく」。
人畜無害で善良な変質者を目指します。
って、なにそれ?

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2024/04/30(Tue)01:35

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その勉強料の払い手

2010/11/23(Tue)02:30

 大学にあるレーザー加工機は、基本的に全てキャップビスを使って部品が締結されています。締め付け力を強くできるから良い、ということなのでしょう。
 ところが、集光レンズの高さ調整用スライドレールの取り付けねじだけが+の皿ビスなのです。光軸に関わるところなのに、そこだけ緩みやすくなってるなんてね。気づきませんでしたよ。失敗するまで。

 というわけで、先週の金曜日にレーザー加工で派手に失敗しました。別に事故じゃあないんですが。
 具体的には、集光レンズを支える上述のスライドレールの止めねじが緩んでいて、斜めにレーザー光を照射していたというものです。結果として作った部品はすべて斜めに傾いた切断面になっていて、穴も斜めに空いているという有様でした。酷い。例えば、回転軸を通す穴が斜めに空いていたら100%使えません。
 不幸なことに、翌日のmakeのために大量のアクリルを加工していたんですね。準備万端で量産してみたら、軒並みゴミになっていたという、まあ個人的には悲劇です。

 今日になって工場の技官さんに伝えてきたわけですが、本当に何もやっていなくて情けなくなりました。気付かなかった、とは担当の技官さんの弁ですが、そもそも点検すらろくにしていないのでは気付くものも気付きませんて。

 結局メーカーの人を呼んでなおしてもらうことになりましたが、まったく釈然としません。
 人柄が良い方々なだけに責めにくいのですが、、仮にも技官として、技術も経験も時間も、学生より持っているはずなのにこういう体たらくというのはちょっといただけない気がします。

 ちゃんと点検、整備していれば、誰かが失敗する前にわかったはずの問題なのに。
 その勉強料を払ったのがたまたま私だったというのが、非常に悔しい。
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No.329|小手先の要素技術Comment(0)Trackback()

よみがえる鉄の王国!?

2009/08/11(Tue)00:45

 「鉄とアルミではどちらが強いですか?」

 この質問は材料力学の基本について口頭試問するときの定番?ではないかと思います.鉄という表現をナンセンスと言う人なら,鋼と言うかもしれませんね.

 答えとしては,"鉄の方が引張強さは大きいけれど,アルミの方が軽いので,同じ質量で比べたらアルミの方が強い"というところで及第点でしょうか.(それじゃ赤点だ,というのであればごめんなさい.)


 ところが,条件によっては同じ強度で鉄の方が軽くなるんじゃないか,と(風呂場で)考えていました.
AlvsFepng.PNG 左のグラフの右端でアルミの曲線が鉄の曲線を上回っていますよね.
わずかな領域ではありますが,この世界では鉄の方がアルミより軽くて強いと言えるのです.まさに鉄の王国.




 式は示しませんが,きっとこんなことを考えるような方なら既にご自身で導出したことがあるのではないかと推察します.
 あと,このグラフ自体は一応妥当と思われる条件で描いてはいますが,式の変形や条件の仮定などは私がやったものですから正確さの保証はできませんので悪しからず.WEBの情報なんて8割うそでしょ的な目で見てくださると気楽です.


 ”鉄の王国”.ちょっと前のNHKの番組で「よみがえる鉄の王国ヒッタイト」(だったかな?)というのがあって,このタイトルの響きが好きなんですが,今だと一緒に,洩矢の鉄の輪~とかの方も思い浮かんじゃったりしますね.

No.166|小手先の要素技術Comment(0)Trackback()

進行波は馬鹿な非人間のために

2009/05/02(Sat)22:52

 前々から進行波を表現する機械を作りたかったのがad91b63a.png先週の水曜日に顕在化し、衝動的に描いたもの。
設計した、とは到底言えない模式図様ですが。

 下の小判型のクランクを回すと上の棒が揺動するというやつで変位が左右対称になるはずなんですが、これ描いた翌日に蛇の移動曲線に関する講義があって正直萎えたんですよね。

 もっと簡単になるんじゃないか、そもそもこれでいいのか、という疑問が尽きないのでお蔵入りになるかもしれませんが、これをずらずら連ねて、イメージ的にはタチウオとかリュウグウノツカイとかのひれっぽい感じにしたくて。

 狙ったわけではないですが、作業中に聴いていたのは黒い海に紅く。


 現実はこんなことしてる場合じゃない状況なので、しばらく封印です。

No.118|小手先の要素技術Comment(0)Trackback()

付きっきりバイト

2008/12/24(Wed)21:34

 会話の中に擬音語・擬態語が多すぎるのは蛙の末裔の語彙が少ない証拠ですね。

 研究室の旋盤がどれほど使えるのかを自分の工作も兼ねてチェックしてみたので記録しましょう。後でマニュアル書けとか言われても困らぬように。
 というより主に愚痴です。

気づいたこと
1)割とまともに加工ができるよ。
 先日の調整で主軸側のぶれがプラスマイナス15μm、センタ側のぶれがプラスマイナス7.5μm(結構粗い気はするんですが)にしましたけどー。その甲斐あってかその甲斐関係なくてか、私の低い設計水準から見れば十分使えそうなものは出来上がります。

2)バックラッシュでけぃよお前。
 刃物台の微動送りのバックラッシュがやたらでかい件について。平気で1mm近く動いてそうな気がするんですがMr.。あと微動送りのハンドルに軽くスラスト力を加えただけでずれてしまう滑りの軽さも問題ですね。端面の当たりをとった後にバイトを逃がそうとしてハンドルに手をかけ、・・・少しでもハンドルを軸方向に押してしまうと逃がしているつもりがバックラッシュ分切り込んでいたり。また、突っ切りのときに所望の長さだけ動かしたら一緒にバックラッシュ分動いてしまったり。粘度の高いグリスをください先生。一方向にだけテンションをかける何かがあればいい?

3)ドリルチャック!
 まずドリルチャックが回転する。というのも、ドリルチャックの尻の回り止めにかみ合うべきモノが無いのです。つまりテーパー部分の摩擦だけが頼り。そんなわけでドリルチャックは当社比3倍の勢いで叩き込んで装着します。よくない。すこぶるよくない。
 つぎにチャックハンドルが無い。仕方がないのでチャックを素手で握って締めます。なんという力業。おかげ様で手のひらが痛いんですが。まぁこれに関しては、ハンドルを買ってくれば解決するでしょう。

以上。



 もう一つ。長さを間違えて突っ切った自分に腹が立ったので、サーボにはまるようなスプラインを手で掘るという作業に挑戦しました。>>>玉砕。

 まぁブローチ盤よろしく精密ヤスリを突っ込めばそれっぽくなるかなというノリではうまくいくはずがありませんね。目分量で割り出ししてるようじゃそりゃあ無理ですわ。ということで次に挑むときはせめて目印を描いた紙でも貼ってやるとしよう。そもそもブローチ盤の気持ちになって考えてみれば、ほいほいスプライン掘られちゃたままったもんじゃない、という話なのですよね。

 あとまったく関係ないですが、ブローチリーマとかいう刃物を発掘しました。なにこのボールねじみたいなリーマ・・・。まぁ仲良くできるなら少々よくわからない工具でもいいんですけど。

No.59|小手先の要素技術Comment(0)Trackback()

入れ子的にまた量子化

2008/12/21(Sun)23:11

 現在田宮模型のギヤドモータ、3633K36のモータだけを4つ預かっております。部室大掃除で排除された奴ですが、「それ持ってっちゃダメなやつだよ」というのであればお返しに上がりますので、関係各位で突っ込みのある方は私に言ってください。
 「3633微妙だから使わないわ。」
と言うのならば蛙の末裔が私物にします。ちなみにピニオン付きとピニオン無しが2個ずつで、ピニオン付きの個体の1つはピニオンの歯が曲がっています。何にしてもこれは外さないと使いようがありませんね。

 3633というこのモータですが、見た感じ明らかに380や540と違います。そこで前々から話には聞いていたメーカーのHPを拝見。メーカーは相模マイクロです。このメーカー、なかなか数多くOEMを手がけているらしく、WEB上にも”相模マイクロのOEMらしい”という記事が見られます。
 肝心の3633はというと、メーカーHPの製品情報にしっかり登場。ギヤヘッドまでそのままですね。ただし田宮の製品は7.2V用に特性を変えてあるという話がある(この話は割と有名で、実際に定格電圧、回転数など各値が異なっています)のでデータシートを使うことはできませんが、これはいたしかたないところです。また、相模側の記述に「0.49Nmより大きい負荷がかかると破損するおそれがあります」とありますが、田宮のやつはどこまでだったっけかな・・・あとで調べます。

 結局のところドンピシャな資料は得られませんが、割と参考になるところも。例えば、「ご利用にあたって」ページにスラスト荷重とラジアル荷重の目安(許容値)があります。この手のギヤドモータは簡単に実装できるので得てして片持ちで使ってしまいがちですが、そういうときここを思い出すと後で泣かなくて済むかも。



と思ったのですが、この荷重の記述が謎。荷重がなんで[kg・cm]になるんです?kgにfがついていないのはともかくスラスト荷重がモーメントの単位になるのは意味がわからないし、ラジアル荷重の記述は明らかに作用点-支点間の距離を考慮しています。おそらく誤植でしょうね。

 まあきっとだいじょぶよ。
 そんなことより、蛙の末裔としては3633ではなく3626か3628のサイズでOEMすれば良かったんじゃないかと思うんですが。特に3626くらい薄ければ(=短ければ。下2桁がモータ長を表す。)380や540との差別化が明確になってそれなりの需要があった気がするんですけどねえ。消費電流や効率などで380・540にアドバンテージのある(微妙か?)3633ですが、私のようなヘタレ機械系視点では実装時のコンパクトさをもっと強調してほしかったと思うのでありますよ。へ?そこは設計の工夫でスペースを捻出するモンだろう、ですか?はい、確かにおっしゃる通りです、が・・・。

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