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蛙の末裔の妄創手帖

ポリシーは「ものに優しく」。
人畜無害で善良な変質者を目指します。
って、なにそれ?

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2024/05/15(Wed)15:02

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あいつドトールでExcelしよる。

2017/12/03(Sun)21:17

 今年で30年目になるNHKの高専ロボコンをストリーミング配信と生放送で拝見しました。
 ストリーミング配信ってあんなに遅延しているものなんですね。


 それはともかく、優勝の北九州高専"ReVictor"、ロボコン大勝の大分高専"マリンビート"はじめ各賞を受賞された皆さま、おめでとうございます。

 職場で九州地区の高専OBと接する機会が少なくない(同じ居室のドクターさんは北九州高専OB、etc.)ので、アイデア賞の熊本高専熊本キャンパス"蜂部 蜂蔵"(「はちとり はちぞう」と読むそうです)も含め、明るい話題が増えて嬉しいです。

 先が長いので、あとはつづきに。




 大分のマリンビートはプラスチック段ボール(ポリプロピレン製の引越用資材ではなくて、ポリカーボネート製のものだそうです。)を構造部材に使っているとか。

18/2/5訂正:使われているプラスチックダンボールは内側にハニカム型のコア材をもつポリプロピレン製の製品であるとのご指摘をいただきました。管を寝かせて並べたような通常の段ボールとは構造も機械的特性も異なります。きたろー様、大変有難うございました。また、関係者の皆様にはご迷惑をおかけしました。訂正してお詫びいたします。
 
 同種の板材はもっと規模の小さいロボコン(※)では使われていましたが、高専ロボコンクラスの機体でも良い感じに造れるものなんですね。
 
※実機を拝見しているものだけでも、かわさきロボット競技大会やロボットグランプリのスカベンジャー競技などを思い出します。
18/2/5追記:ここで出てきているのは前出のハニカムコア材ではなく、ポリカーボネート製のものです。
 
 個人的には、金属製のアクチュエータや機械要素(ねじ締結主体で接触面積が小さく、表面が硬い)とこうした板材(表面が柔らかい)とをどうつなげているかに興味があります。
 カーボンやグラスの繊維強化複合材料を使うときにも金属部品との接合=異材接合が課題になるので、こうした面が色々なアイデアによって改善されていくのは地味ながら楽しみな営みです。
 あ、もちろん、自分も関われたらなお楽しいと思ってますよ。


 地区大会から全国大会へ、ロボットを大改造する(見た目も変わる)チームが少なくない中、ほとんど変わっていないロボットがあったのも印象的でした。

 準優勝の石川高専"疾風蟹"もその一つ。もちろん多大な改良をなさっているのでしょうが、全国大会で準優勝できるロボットが地区大会でできていたら、そりゃあ地区優勝くらいしますわな。
 設計・製作のマネジメントをずいぶんうまく行われたのでは、と推察します。
 選手宣誓も決勝戦後のインタビューも、ロボットも格好良かったです。

 あと、NHKの公式HPには優勝、ロボコン大勝、各賞の表示はあるのですが準優勝の表示がありません。これでは石川高専が可哀想ですよ!>NHKさん


 技術賞の奈良高専"万里一空"、アイデア倒れ賞の長岡高専B"ベアLINK゛"(「べありんぐ」と読むそうです)は、それぞれ優勝と大賞の有力候補と思われただけに、残念だったかもしれません。

 奈良の万里一空は地区大会では腕の振りが遅くて(わざとそうしていたかもですが)スピード不足に見えましたが、色々機能を増やしてきて速くなっていました。重量的にそんな余裕あったのか、という気持ち。
 試合で割り残した最後の風船については、ちょっと運がなかったんですかね。

 長岡BのベアLINK゛は初めての1校から2チーム目の出場ということで、なんだか映画ロボコンが思い出されました。
 いかにもなサクセスストーリーに見えましたし、話題のブーメランも、前衛のパンダも性能が良さそうでしたが……。

 ただ、アイデア倒れ賞は高専ロボコンで絶対の価値を持つ賞だと信じています。これは多分、オールドなロボコンファンほど顕著なはず。
 しかも贈呈は第1回大会司会の徳田章さんからですからね。徳田アナの少しとぼけたようなお声(失礼)と合田敏行アナの張りのあるお声が、私達の(本当か?)心の原風景に流れるテレビ音声です。はい。


 最後に、母校小山高専の"海底忍魚隊"。今年は地区、全国とも1勝もせずに推薦→デザイン賞とおいしいところを掻っ攫っていきました。

 ただ、決して弱いロボットではなかったと思います。モチーフとしたメンダコ(の人形)の下部にある腕は、大きさも剛性もツボを押さえたつくりに見えました。意匠重視ではありますが、高所の風船をインフレータブル構造のメンダコ人形で狙うというコンセプトも、軽量かつ低重心で結構イケてると思います。
 惜しむらくは、そのメンダコ人形を膨らませるのが遅かったことかなあ。
 そういう点では、初戦の対松江高専"八百万の亀々"戦はマイペースでじっくり戦うロボット同士、良い組み合わせでした。

 ……それと、「メンダコ」なんてそれほど有名な生き物じゃないと思うんですが、これ説明なしで使える単語なんですかね?

 まぁそれは置いといて、見せるべきものを見せたうえでのデザイン賞ですから、満足度は低くないと想像します。受賞、おめでとうございます。



 いやあもう、ストリーミング配信中の7時間はとても楽しい時間でした。関係者の皆さま、ありがとうございました。

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No.601|ロボコン観戦Comment(2)Trackback

Comment

はにかむプラダン

2018/02/05(Mon)20:41

遅いレスポンスですが大分のマリンビートのプラ段はポリカーボネイト製ではなくPP製のハニカムプラ段でした(岐阜プラスチックの商品名テクセル)。結合は組んで紐で縛り付けるような形で固定していました。モーターのブラケットもプラダンだったのは衝撃的でした。

No.1|by きたろー|URLMailEdit

ありがとうございます

2018/02/05(Mon)21:30

 うおぅ、ご指摘ありがとうございます。
 訂正しておきます。

 執筆当時一応調べてから書いたはずなんですが、誤解と早とちりがあったようです。大変有難うございました。助かりました。

No.2|by 蛙の末裔|URLMailEdit

Comment Thanks★

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