母校の図書館が、文化祭の最中、古くなった蔵書の放出をやっておりました。そりゃあまあ古い本ばかりなのですが、中には面白そうな本もあり、何冊か貰ってくる事が出来ました。
まず、「設計家の歯車」。助詞の使い方がおかしい気がしますが、中身はひたすら歯車関連の設計です。それでいて序文には「設計者としてのセンスを伝えたい」旨の事が書かれているのがインパクトですね。確かに、端々に経験論が語られていて興味深いですが、その目的に対して全部歯車の設計ってのは的を絞り過ぎではないかと思うのです。転位させたかさ歯車の設計なんて、一生使わないんじゃないかな……。
二冊目は「電子機器の製図」。パラメトロンについて項目が割かれているのが時代を感じさせますよね。真面目な話、私自身この分野に触れた事が殆ど無いので参考書として役立てられる事を期待しています。
三冊目、「わが友、石頭計算機」。個人的に計算機というフレーズでしばしば検索をするのですが、常に上位に出ていて、かつ得体の知れなかった本があったので貰って来ました。ぱらぱらめくった程度では正体が判りません。
そして四冊目は、「趣味の構造力学」。このテンションの上がるタイトルですよ。内容は、戦前の建築雑誌に載っていた懸賞付き構造力学問題の問題、入選解答、出題者による講評を纏めたものなのですが、なんだか構造力学が流行り始めた頃のわくわく感が漂っています。何しろENIAC以前なわけですからね。入選するかどうかも、いかにエレガントで直観的に解いているかで決まると言うのですからまったく優雅そのものです。あえて突っ込むとすれば、誰に買わせたかったんだ、というところでしょうか。
総じて、思わぬ収穫になりました。
PR