忍者ブログ

蛙の末裔の妄創手帖

ポリシーは「ものに優しく」。
人畜無害で善良な変質者を目指します。
って、なにそれ?

[PR]

2025/10/14(Tue)02:45

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

No.|CommentTrackback

蜜蜂の文法

2011/06/05(Sun)01:20

 昼過ぎに弁当を買いに外出したところ、蜜蜂の分蜂に遭遇しました。幸い、蜂たちが飛び回っていたのは地上6、7mのところで通行人に影響は無いようでしたが、うん、うん、という羽音は道行く人の誰もが聞いていたらしく、皆一様に空を見上げて驚いていました。
 いやあれ、特に危険は無いと判っていても、実際に見ると迫力ありますよね。今回は相互不干渉で済む高さなので安心でしたが、以前には、網戸の向こう1m程の木に蜂が群れるというスリリングなものを見た事も有ります。無論、蜂にとっての大切な儀式が終わるまで、こちらは手出し無用で待っていました。

 分蜂で移った先がどこかは把握していませんが、そこはまぁ、近所から苦情が出ないような良い新居が見つかっているといいなぁと。
PR

No.388|バイオ研もろもろComment(0)Trackback()

ロックタイト556

2011/05/28(Sat)01:14

 スクールLiveShow in静岡、一回目が放送されましたね。研究室でも、残っていた面子で拝見しました。
 てっきり、一回目が製作風景中心、二回目が競技中心になると思っていたのでいきなり試合になったのには面食らいましたが、確かにこれもひとつの形ですね。特に、こういった番組では個々の作品とそれを作った子供たちにフォーカスすべきですから、それに適した今回の編集はなかなか良かったんじゃないでしょうか。(なんという上から目線……。)
 番組の中身の方は、一回目で前半二試合が放送されたわけですが、これだけ見ると森下小が圧倒しているように見えますね。現場にいた私には拮抗しているように見えたので、試合毎に点数を出していくとこうも印象が変わるのかという感じでした。

 それと、車載カメラの映像がまともだったのは幸いでした。(もしかすると大半は使い物にならない映像だったのかもしれませんけど。)個人的に、あのカメラ用ポールは手作業で加工したので思い入れが強いのです。
 そもそも、あの車載カメラは途中で追加された仕事で、依頼の際にはガングリップ型のビデオカメラを載せたい、という情報しか有りませんでした。仕方が無いのでとにかく汎用性を上げ、高さ調整8段階、角度調整12段階、搭載カメラのサイズも2種類に対応という仕様にしています。その上、もしも当初の計画通りレーザー加工機が使えていれば、高さ調整は無段階(!)になっていたはずだというのですから、我ながらよく気を遣ったというか、思い切りが悪かったというか。幸か不幸か、現場では高さ調整を一回やっただけで他は初期位置に固定したままだったんですけどね……。

 ということで、放送は次回もあるわけですが、どうもそれは研究室の飲み会の最中に見ることになりそうです。
 うーむ、これはちょっと警戒ですねぇ。今日の感じだとどうやら映ることはなさそうだ、とはいえ。
 

No.387|バイオ研もろもろComment(0)Trackback()

魚が見上げる空の色

2011/05/20(Fri)01:58

 先日、と言ってももう3週間近く前になりますが、小学生の造形作品を間近で拝見する機会を得ました。
 海沿いの地域でしたので、造形物の中には魚を表現した物も数多く有りました。まあ、それはそうでしょう。海辺に住んでいれば、魚介に無関心に育つ方が難しいと思えます。
 そんな中興味深かったのは、その魚たちがみな白い腹をしていたことです。言われてみると、鯉のぼりの鯉も、背の色には種々あれど腹は白が多いですし、なんとなく魚の腹は白、あるいは銀灰色をしているイメージがあります。そしてまた、実際にこのイメージはそう外れでも無いでしょう。魚売り場や水族館に行けば、アジもイワシもサバもカツオも、みな白銀色の腹部をしていることが判るのですから。

 ある現象を人間がどう感じているかを知るために、人間がその現象をどう表現しているかを調べるというのは有効な手段だと考えられます。例えばある人が蛍光灯の色をどう感じているかを知りたければ、その人が蛍光灯を描写する際の色表現に注目すれば良い。こうすることで、物理現象そのものだけでなく、その現象を受け取った側の感覚まで含めた情報を得ることが出来るのです。

 これを、魚に適用する事は出来ないでしょうか。魚の腹の色が白銀色をしているのは、下から見上げた時に周囲の景色、つまり空に溶け込むためだと言われています。これが本当であるならば、白銀色の腹部というのは魚が長い時間をかけて造り出した作品であり、魚なりの感覚を投影した表現だと言えるでしょう。つまり、魚たちには、空が魚の腹の色のように見えているということです。

 小説にしても映画にしても、あるいは普段の会話にしても、共感は人物を身近に感じるための重要な体験のひとつだと言えます。ですが、それは相手が人間である場合に限るのでしょうか。
 もしもある日、空の色が白や銀色に見えたとしたら、その日は魚と仲良くなれる日。
 なんてことがあったりしないかなぁと、海辺の子供たちの作品を見ていて思ったのでした。

No.385|バイオ研もろもろComment(2)Trackback()

骨折り損で人工関節

2011/05/19(Thu)01:41

 研究室のとあるM2さんが扱っているテーマでは、お医者さん提供のDICOM形式CT画像を有限要素解析まで持っていかなければなりません。今日はこの課題に、私とD2の先輩の二人が取り組みました。当然ながら私もD2の先輩も研究テーマは別にあるのですが、いろいろあってそういう流れになってしまったわけですね。いろいろあって。

 タスクの内容をもう少し具体的に述べますと、raw形式の連番X線CT画像が入ったDICOMファイルがあって、それに写っている物体をANSYSのプリポストで読み込めるモデルにする、というものになります。ちなみに、内輪の話になりますが(まぁ全部内輪ですが)、当初はFEAをPro/EngineerのMechanicaで行うという話で、ゴールはSTLファイルで良いんじゃね?と思われていました。ただ、STLは物体表面を三角形パッチで覆っただけのサーフェスデータなので3DCADに取り込めはしても、すぐには解析出来ません。つまり、何とかしてソリッド化して、立体のメッシュを切る必要がある。
 そこでさぁM2さんよ。そのことに”今気付いた”、みたいな顔をしないでおくれや。一年前から判っていた話じゃないか。

 そんなわけで、サーフェスモデルのSTLじゃなくてソリッドモデルが欲しいよ!と言われてしまったのが、まぁ今日のスタートでありました。
 結論から申し上げれば、出来ました。よりによって私とD2の先輩と、二通りで。以下はその手順の概略です。

(1)先輩
DICOMファイル
   ↓   ←自作ツール
CT画像のrawデータ
   ↓   ←研究室オリジナルのメッシュモデル作成ソフト
四面体要素でメッシュが切られた中間ファイル(NISAというFEAソフトのファイル形式なんですが)
   ↓   ←自作ツール
netgenのニュートラルファイル(.mesh)
   ↓   ←netgen(サーフェスデータから四面体メッシュを生成してくれるフリーソフト)
ABAQUS用入力ファイル(.inp)
目出度しめでたし。

(2)蛙
DICOMファイル
   ↓   ←DeVIDE(修正BSDライセンスのフリーソフト)
サーフェスデータ(.stl)
   ↓   ←MeshLab(3次元メッシュを編集できるフリーソフト)
修正されたサーフェスデータ(.stl)
   ↓   ←netgen
ABAQUS用入力ファイル(.inp)
目出度しめでたし。

 御覧の通り、フリーソフトを漁ってなんとかした蛙と、自作のツールをもりもり書いて仕上げた先輩、なんとも対照的なルートを辿っています。
 肝心の成果物の出来ですが、これはD2の先輩が作ったメッシュモデルのほうが形状に忠実でした。メッシュ品質に大差は無いので、私の手順は完敗です(別に競っているつもりはありませんでしたが)。
 まあ、元々CT画像はボクセル状のソリッドデータであるとも言えるので、ソリッドのまま攻めるか、間にサーフェスデータを挟むか、というところで命運が決した気はします。stlのサーフェスデータって元の表面形状に忠実なのは良いんですが、メッシュ品質という面から見ると酷いことが多いんですよね。今回も、DeVIDEから吐いたばかりのstlファイルには妙にでかい三角形が居たり、かと思えば小さな三角形がやたらと密集した部分が有ったりでnetgenでメッシュが切れませんでした。仕方なくMeshLabでスムージングをして表面を滑らかにしたわけですが、こういう過程を辿ればそりゃ元の形は保たれません。M2さんのテーマ的に、形状が不正確なのは致命的なので、私がやった方法は多分にお蔵入りでしょう。うー、最初はstlを使うって言ってたからそうしたのになぁ……

 話が離れますが、上の手順を見比べていると、ソフトを使うだけの人間か、ソフトを作る人間か、という違いが如実に現れていて興味深くもあります。そして、作る側の人間でないとしゃんとした結果は出せない、というこの結果も。
 やっぱり、研究をするなら作る側でなくてはいけないということですね。押忍。



 ちなみに、DICOMのCT画像をstlファイルにするためのDeVIDEの操作手順はこの動画ヘルプで説明されていました。

 このDeVIDE、オランダのデルフト工科大学で作られているそうなのですが、何やらいろいろ出来るみたいで面白そうです。といいますか、そもそもDICOMを.stlにするという作業でさえwindows上ではなかなかフリーで出来ないわけですから(MacならOsirixがありますが)、これからDeVIDEのユーザーは増えるんじゃないかなぁ、と思っているものでもあります。

 最後に、Macユーザーなら使えるというOsirix(オザイリクス)。まぁ研究室にWin機しかない蛙としては指をくわえて見ているしかないのですが、初見だったら”おしりえっくす”って読んじゃいませんか?

 すみません。ごめんなさい。
 

No.384|バイオ研もろもろComment(0)Trackback()

表紙の三年目

2011/05/15(Sun)17:20

2011hyoushimini.PNG 先週末のゼミで使ったスライドマスタです。難産でしたというべきか、未完成ですというべきか、まぁそういった程度の完成度で本番のゼミに上梓せざるを得ませんでした。
 うーん、やっぱり元ネタと比べられちゃうと厳しいんですよねぇ。

 今回は形態素解析を使ってみたのですが、少々かじる程度であればとても面白いですね。ただ品詞別、単語別に文章中の使用回数が出るだけなのに、データを採っているとその文章の特徴が浮かび上がってくる気配が有ります。この気配を見える形に直すのが言語統計、と言っても大外れではないと思うなぁ。って、統計学自体がそういう性質を持っているんでしたか。
 まだまだ初歩の初歩ではありますが、折角触れたツールなのでこれから有効に使っていければ、と思っている次第です。

No.383|バイオ研もろもろComment(0)Trackback()