すごい、凄い。
TAをやらせてもらっている科目の演習が終わり、昨日、最終回の採点をしました。この回の演習問題は特に難しく、満点をとった人はごくわずか。TAですら混乱をきたすという有様の中、その数少ない満点解答に(偶発的なものだとは思いますが)TA陣は最大級の賛辞を送ったわけです。
自分が授業をとっていた時には意識しませんでしたが、TAというのは意外と学生の顔と名前を覚えてしまうものです。特に積極的に質問しに来てくれる学生は覚えも良く、例え今は点数がふるわなくても今後に期待してしまいます。
先の満点解答を作った学生もそんな一人。毎回自分の理解を確かめるように質問をしてくれる割に、意外なほど演習の点数は伸びない、でも訊かれる側からすると、こういう人が深い理解に至るのだろうと思わされるタイプでした。その彼が最後にして最高の結果を出したのは、それだけでも感動ものです。
しかしその解答が圧巻でした。座標系をなぜか左手系で定義し、計算を右手系で行い、ここで出てきた符号の逆な数値にマイナスを掛けて最終解答とするという離れ業。
いやまあ、その荒技を×にすることも考えたのですが、事前に設定した採点基準で減点しようがないうえ実際結果は正しく出ています。読めば読むほど正解。
正直、こんな逆転劇が見られるとは思いもしませんでした。短編連作ものの最終回がこんな構成だったらきっと名作に違いありません。まことに眼福でした。天晴れ。
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