ちょうど今頃じゃなかったかと思うのですが、地元、栃木県小山市のある地域には天満天神講という行事が有りました。
その日は、普段人気のない小さな神社に小学生が集まります。そこでは数名の大人が待っており、子供たちは手の甲(確か左手だったような……)に小さく白飯を注いでもらいます。そして、小さな本殿の回りを一周。回り終えると、そのご飯は子供たちが食べることになっていました(食べなければいけないのかどうか、はっきりとは覚えていません)。
神社で行うのはここまでで、終わると子どもたちは、今度は町内の公民館に集まります。実は、子供たちはめいめい自宅から皿を持って来ることになっているのですが、その出番がここ。ちょうど昼時で、公民館ではカレーパーティが開かれるのでした。やれ、誰それの皿は小さいだの、誰それは何杯おかわりしただのと騒ぎ、帰り際にはちょっとだけお菓子も貰えた記憶が有ります。
ちなみに、この時のご飯は各家庭から米を一定量徴収することで賄っていました。ですから、ちょっと小知恵の働く高学年になってくると、今年は元をとった、なんて言ったりもしていましたっけ。
全国各地に天神講というのはあるようですが、検索して眺めていると行事の中身は必ずしも同じでないみたいですね。wikipediaの
この記事だと、北陸方面の行事には比較的統一感があるようです。当地では鰈が供えられるとのことですが、なんでもこれは道真公が鰈好きだったことに由来するとか。(例えば、福井県漁連が関わっている
このページ)
さて、そう聞くと地元の行事で食べる料理が気になってきます。もしかして、カレーと鰈を掛けている?
そうだとすると随分近代的なアレンジですが、内陸県においてはなかなか現実的で気の利いた機転と言えるかもしれません。それに、万人受けするカレーライスなら、きっと菅原道真だって食べて嫌ったりはしますまい。
この天満天神講、今も行われているかどうかが定かではないのですが、続いているとすればこの近辺の土日ですか。細々でいいので、続いていると良いと思う次第です。
だってほら、やっぱり少しは御利益を期待したいじゃないですか。
……うん、明日はカレーにしよう。
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