先週の月曜日、私はオフィスチェアを買っていました。ついにというか今更というか、イトーキのバーテブラです。背もたれ形状は入力作業用(別に一般事務用というのもある)、布地の色はストロンググリーン。値段は1260円でした。ちなみに、池袋にあるお店から抱えて帰ってきたので送料は0円です。ま、送料が1000円なら、そりゃもちかえりまさあな。あ、もちろん途中の電車で邪魔にならないように、ラッシュ時を避けて買いに行きましたよ。
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それにしても、安いだけあって汚いですねえ。
真ん中の画像を見ると良く判りますが、座面のクッションはぺしゃんこに潰れ、背もたれには謎の凸部が生じています。デザイン上のポイントでもある蛇腹にも汚れがこびりついているし。そのくせ布地にほつれが見られないのは、厚手の丈夫な生地を使っているからですね。研究室で使っている椅子は1年目で毛羽立ったんだけどなぁ。
下を見ると足とキャスターも相当汚いですが、やはりこれは長年靴で蹴られ続けたからでしょうか。幸いキャスターに割れなどはなかったので、交換までする必要はなさそうです。ってか下手に純正品のキャスターなんかを買うと、キャスターの方が高くつきますので……。
こんなどうしようもなく汚い椅子ですが、結論から言うと、はじめから張り替えるつもりで購入しました。バーテブラはモールドウレタンを使用しているので、市販のウレタンに交換すると本来の仕様とは違うものになってしまいますが、それも織り込み済みです。
要するに、バーテブラのフレームが欲しかった、と言えば良いですかね。実際、バーテブラに対する興味の内訳は、座り心地<独特の機構と設計思想、なので御座います。その意味では、購入して座って遊んだだけで目的の大半が達成済みという。
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とは言うものの、やはり実績十分のバーテブラですから、有るなら使えるようにしたくなります。それに、物に優しく、というのが我がポリシーですし。
早速座面と背もたれを剥がすと、こんな感じでありました。
まずインナーシェルが樹脂なんですね。販売年96年と書かれているので、当時既に樹脂性インナーシェルだったと。もっとも、その10年前、86年に発表されたSensor(steelcase、アメリカ)が樹脂製インナーシェルを売りにしていたことを考えれば、年代的に当然でしょうか。こうなると、08年に購入された研究室の椅子が未だベニヤ板のインナーシェルなのはちょっとどうよと思うところ。
また、製造方法的には、インナーシェルにモールドウレタンを貼り付けて、その上から張り地を被せて接着してあるんですね。予め張り地を大きめにとっておき、貼り付けてから余分を切っている、そういう作業工程が、シェルの傷に現れています。やっぱり、こういうことは手作業なんですね。
ということで今日はここまで。正直あんまりばらしてる感じがしませんが、蛇腹と背もたれを外したり、年代物のウレタンを粛清したりといった作業は、後日に書かせていただきます。
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