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蛙の末裔の妄創手帖

ポリシーは「ものに優しく」。
人畜無害で善良な変質者を目指します。
って、なにそれ?

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2025/03/21(Fri)09:48

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自主規格準拠

2011/01/09(Sun)04:34

 今日の午後は中原街道沿いの中古オフィス家具店で椅子に座っていました。
 前の部屋では学生会館所有の椅子だったもので、目下のところ部屋に椅子が無いのです。同様に机もありませんが、こちらは天板になる製図板を既に購入済みで、椅子を買い次第、足になる適当な高さのカラーボックスを買えばいいと考えています。椅子を最優先にデスク周りを構築しようかな、と。

 もともと椅子に興味はあったのですが(デザイナーズチェアに座りに出掛けたりした)、いざ自分が座るとなるとつい熱中して調べてしまい、これが最近の主な現実逃避手段になっていました。しかし、この忙しい時期にそれではいけません。そういうわけで、もう十分調べたということにして実店舗に伺ってきたというわけです。ちなみにそのお店、「家具みる?東京店」の在庫はWEBで見られたので、事前にある程度の絞り込みはできていました。見て座って、ができるというのはやっぱりいいですね。というわけで以下いい感じだった椅子のインプレッション。

 あ、その前に条件。
予算:1万円以内
機能:シンクロロッキング、可動肘かけ
状態:掃除くらい喜んでやるので美品である必要はない(そりゃ綺麗な方が良いですが)
デザイン:機能を見せつけるタイプの方が機械系学生的には嬉しい

 で、インプレッションなんですが、今回上記条件に合わないものまで座り比べてみた結果、他と違う、明らかに”包まれている感じ”のする椅子というのが何種類かありました。ここではそれらについて書いておきたいと思います。(ちなみに私の体格は身長が180cm、軽く着込んだ状態で自重が65kgです。)

追記※あくまで試座であり、長時間座った感想ではありません。また多かれ少なかれ使用感のある中古ですから新品時に持っていたはずの良さの何割かは失われている可能性が高いということを予めお断りしておきます。

・アドフィット(岡村製作所)
結論から言いますと、これにしました。状態は美品とは言い難かったのですが、中古で8000円という価格帯では最もゆとりを感じる椅子でした。リクライニング時には背板が背中の下部で曲がり、腰を支えられる感覚が鮮明になります。また、比較的機構を露出してデザインに一体化させている点も好感度大。一方、購入しておいて言うのも難ですが、肘かけはもっと大きくても良いのになぁと思います。なお、物はハイバックで可動肘かけ付属、どうでもいいですがハンガーも付いてくるようでした。(配送を頼んだのでまだ部屋にありません。)

・プレーゴ(ITOKI)
上のアドフィットより少し高価でしたが、状態は綺麗でした。クッションはこちらの方が軟らかく、ふかふかした座り心地。メーカーHPによると座面や背中の構造材(シェル)が自慢らしいですが、その能書きに違わず、包みこまれるような感覚があります。アドフィットに比べると若干腰へのサポートが弱かったように思いますが、それは体重がより広い範囲で支えられていたからかもしれません。

・トリノ(ITOKI)
座面に厚いクッションを仕込まず、切れ目のある樹脂製の板をハンモック状態にしてクッション性を出そうという設計のようです。クッションとしての変形状態を制御しやすいのかな、と思いますが、実物の座り心地はかなり硬めでした。私の場合、座面の前縁が腿(膝に近いところ)の裏に当たるのでそこがマイナスポイントとなりました。

・インフィニア(稲葉製作所)
予算内だったのはミドルバックの可動肘かけ付きというもの。クッションがふかふかで、つついているだけでも嬉しくなる粘弾性挙動(変態)を示してくれましたが、座ると今一つでした。なんというか、クッションが人の形に沿った変形をしていない気がします。もっとも、人の形にフィットすれば良いかというと、そこははっきりしないのですが。

・ジオナード(コクヨ)
クッションは硬め。フィット感ではプレーゴの方が上でした。コクヨの事務所然とした椅子の中では比較的格好良いです。欠点は肘かけの水平面内での可動が固定できないことで、4節リンクを採用し広範囲に動く肘かけが私にはかえって仇になっているように感じられました。


このほか、個人的に気になった椅子を少々。
パフォーマ(PLUS)
ハイバックのものがあったので座ってきました。上記アドフィットとシルエットが似ており、背板の可動機構もありましたが、こちらの可動機構にはあまり意義を感じませんでした。アドフィットのは材料の弾性を利用して腰を押してくるのですが、こちらはある一点を中心に背板が変形せずに角度が変わります。合わなかったのは体格の問題かもしれません。

ジロフレックス33(giroflex)
在庫に肘かけ付きがないことを分かった上で、なお有力な候補にしていた椅子。硬めの座面で、ローバックの場合背板がかなり下に来ますが、それがランバーサポートになってしゃんと座れる気がします。コンパクトなのも長所でしょう。そして何より、シンクロロッキングの機構を隠さずに固有の価値としたデザイン。飾り気はありませんが大好きです。今回選ばなかったのは、やはり肘を置く場所が欲しかったことと、この椅子だとだらだらできない気がしたことによります。それにしても金属の丸棒むき出しのこのデザイン、いじりたくなりますよう。

シンク(steelcase)
予算の2倍でしたが、元が他より明らかに高いだけあって別格でした。ロッキング角度の大きさと、それに追従して動く座面のスライド幅がダントツです。有名なリープはこの上をいくのか……と遠い目になりました。間違いなく快適でしょうが、これに前傾姿勢で座って作業をするのはなんかもったいない気もします。このクラスになるとデザイン哲学が変わってきて、まったく自重しなくなってくるのも素敵ですね。


 それにしても、国内メーカーの椅子は機構を隠したがりますね。ハーマンミラーやスチールケース、ジロフレックスなど、海外のメーカーが高級モデルでなくてもロッキングのばねを見せつけているのとは対照的でした。樹脂のシェルで覆ってしまうのには、衣服や指をはさまない、埃をためない、などなど色々利点はあるとは思いますが、個人的にはもったいないなぁと思ってしまったりして。
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No.343|バイオ研もろもろComment(0)Trackback()

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